シンガポールでは一月から新学年がスタートしています。子供をローカル校に通わせている方はもちろん、そうでない方もシンガポールの学校制度は簡単に理解しておくと色々と役に立ちます。
シンガポールの学校制度
日本の場合、小学校、中学校、高校、大学と分かりやすいですが、シンガポールの場合少し複雑です。大きくはPrimary、Secondary、Post-Secondaryの3つに分かれます。
Primaryは日本の小学校と同じ6年間で6歳から入学できます。一年生をPrimary 1と呼びます。義務教育は実はこのPrimaryだけになります。Primary 6のときにPSLE(Primary School Leaving Examination)を受けます。このPSLEの結果でSecondaryのコースが決まります。
Secondaryは4~5年間通います。一年生はSecondary 1と呼びます。Expressは普通4年で卒業します。Normalの場合は4年でGCE N Levelを受けて、もう1年通ってGCE O Levelを受けたりします。GCE O LevelがないとJunior Collegeに進めません。またPolytechnic(技術系専門学校)の一年目もSecondary扱いです。
Post-SecondaryはJunior Collegeに2年間通って、GCE A Levelをとって大学に進みます。PolytechnicsやITE(Institute of Technical Education)とArts Institutionsなどもあります。
学期(Semester/Term)
半年のSemesterとSemesterを半分にしたTermで区切られます。1月初旬から5月下旬がSemester 1で、6月下旬から11月中旬がSemester 2です。それぞれのSemesterの中ほどにも一週間くらいの休みが入ります。その休みで区切ってTermが分かれます。Semesterの間は1カ月くらいありますので、その間に休む人が多いですね。
二言語教育
Primary 1から第一言語として英語と、もう一つの言語を第二言語として選択して、その二つの言葉で学びます。選択できる言語は中国語、マレー語、タミル語などです。主要な科目は全て英語で行われるので、英語ができないと良い成績を取ることは不可能になってきます。シンガポールの学校制度でやっていくのであれば、英語は当たり前に喋れないとかなり厳しいです。
Secondaryからは第三言語が選択できます。日本語、フランス語、ドイツ語、スペイン語を選択することができます。
試験の成績で決まる選抜制度
小学校6年生になるとPSLE(Primary School Leaving Examination)を受けます。このPSLEの結果で将来がほぼ決まります。PSLEの結果でSecondary Schoolのコースが決まり、大学やPolytechnicsへの進路が決まります。ですので子供も親も必死です。
Secondaryのコース
SecondaryのコースはExpressとNormal(Academic)とNormal(Technical)です。昔は上位1割りのSpecialというのがあったのですが、今はExpressと統合されています。Expressは上位6割りくらいなので、平均取っていればExpressに進めます。
Normal(Academic)は2割りくらいです。NormalになるとGCE O Levelをいきなり受けることが許されません。必ずGCE N Levelから受けます。
Normal(Technical)は1割りくらいで、ここまでいくと中卒で終わりの人も多いですね。
シンガポールでは2%くらいが中学に進むことを許されません。留年するか、Special Education Schoolに行くかどうかです。
GCE O LevelとN Level
GCE(General Certificate of Education)はイギリスの大学入試のための資格試験なのですが、シンガポールでもこの試験を使っています。
Expressは4年でGCE O(Ordinary) Levelを受けます。このスコアが良ければJunior Collegeに進むことが出来ますが、これ以外に課外活動とか音楽・美術とか第三言語の点数が考慮されます。
Normal(A)は4年でGCE N(A) Levelを受けます。そこで結果が良ければ5年でGCE O Levelを受けます。GCE N(A) LevelのスコアでもPolytechnicsに進むことができます。
GCE A Level
Junior Collegeの2年でGCE A(Advanced) Levelを受けます。このスコアで大学に行けるかが決まります。
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